「かみ添」の仕事展ー聴竹居に唐紙をそえる
近年「日本人の理想の住宅」として注目され2017年に重要文化財指定された木造モダニズム建築「聴竹居」 建築家藤井厚二氏の5邸目(!!!)の自邸だった建物です。ここを舞台に「かみ添」主宰の嘉戸浩氏が唐紙を添えるというなんとも贅沢な展覧会に出かけてきました。(しかも会期は2日だけ!)
あ~この感動をどう伝えたらよいのでしょう?中の撮影はNGだったので外観だけご紹介させてくださいね。

とても良い天気に恵まれ緑も鮮やか。さわさわという心地良い音や鳥のさえずりも聞こえ日が暮れるまでずっとこの庭で過ごしたくなるようなそんな1日でした。
内部は間取りはもちろんのこと、ディテールやちょっとしたしつらい、使われている素材、オリジナルデザインの家具(この復刻版制作してほしい!)すべてが妥協なく完璧にデザインされています。そんな空間に嘉戸氏の唐紙が良い意味で主張し過ぎず、藤井氏の空間デザインのコンセプトに寄り添い、90年前この住宅が建てられた時から存在するかのように、そうまさに”そえる”といった表現がぴったりに展示されていました。その展示は絶妙の一言!
私は唐紙の持つ風合いや意匠性といったものにとてつもなく惹かれます。今まで氏が手がけられた唐紙も展示されており手にとって目にすることができました。どの柄も色合いも自然に笑みがこぼれてくるほど美しく心に響きます。
見学の間嘉戸氏にいろんな質問をしたり、保存活動をなさっている方々から住居についていろいろ教えていただいたりと、本当に充実の1時間でした。先日東京で訪れたファーガス・マカフリーギャラリーでのロバート・ライマン展に続き、空間と作品の関係性、さらには日本が持つ伝統的な美意識といったものを改めて認識することができた素晴らしいひと時でした。
さてワタクシ、不勉強で藤井氏の経歴といったものを存じておりませんでした💦ちょっと調べてみたのですが、福山の造り酒屋に生まれ小さな時から良いものを見て育ったんだそうです。う~ん納得!住居にただよう美意識は生まれた時から培われたものなのですね。しかもこちら5件目ですよ!5件!!よく「3回建てなければ理想の家に近づかない」とは聞きますがそれを越えていますものね。でもこれはなにも贅沢するために家を5件も建てちゃったという訳ではないようです。(とはいえ大山崎に12000坪の土地をば~んと購入して作っては壊しまた立ててを繰り返してってもうすご過ぎるけど)
疑洋風建築がもてはやされる時代に「日本の気候風土に適合した住宅とはどのような住宅か」「日本の自然素材をこれからの住宅にいかに取り入れるか」そんなことをコンセプトにいわば実験住宅として自宅を建て続けたのだとか。この「聴竹居」はいわば集大成という訳なんですね。全館空調の先駆け(しかも電気を使わずに自然に)ともいえる手法を取り入れたり。当時は極めて斬新であっただろうキッチン内部の工夫など、もうすべてがお見事としかいえません!
素晴らしい建築と今を生きる素晴らしいクリエーターの仕事を同時に味わうことができた至福の時間でした。
あ~この感動をどう伝えたらよいのでしょう?中の撮影はNGだったので外観だけご紹介させてくださいね。

とても良い天気に恵まれ緑も鮮やか。さわさわという心地良い音や鳥のさえずりも聞こえ日が暮れるまでずっとこの庭で過ごしたくなるようなそんな1日でした。
内部は間取りはもちろんのこと、ディテールやちょっとしたしつらい、使われている素材、オリジナルデザインの家具(この復刻版制作してほしい!)すべてが妥協なく完璧にデザインされています。そんな空間に嘉戸氏の唐紙が良い意味で主張し過ぎず、藤井氏の空間デザインのコンセプトに寄り添い、90年前この住宅が建てられた時から存在するかのように、そうまさに”そえる”といった表現がぴったりに展示されていました。その展示は絶妙の一言!
私は唐紙の持つ風合いや意匠性といったものにとてつもなく惹かれます。今まで氏が手がけられた唐紙も展示されており手にとって目にすることができました。どの柄も色合いも自然に笑みがこぼれてくるほど美しく心に響きます。
見学の間嘉戸氏にいろんな質問をしたり、保存活動をなさっている方々から住居についていろいろ教えていただいたりと、本当に充実の1時間でした。先日東京で訪れたファーガス・マカフリーギャラリーでのロバート・ライマン展に続き、空間と作品の関係性、さらには日本が持つ伝統的な美意識といったものを改めて認識することができた素晴らしいひと時でした。
さてワタクシ、不勉強で藤井氏の経歴といったものを存じておりませんでした💦ちょっと調べてみたのですが、福山の造り酒屋に生まれ小さな時から良いものを見て育ったんだそうです。う~ん納得!住居にただよう美意識は生まれた時から培われたものなのですね。しかもこちら5件目ですよ!5件!!よく「3回建てなければ理想の家に近づかない」とは聞きますがそれを越えていますものね。でもこれはなにも贅沢するために家を5件も建てちゃったという訳ではないようです。(とはいえ大山崎に12000坪の土地をば~んと購入して作っては壊しまた立ててを繰り返してってもうすご過ぎるけど)
疑洋風建築がもてはやされる時代に「日本の気候風土に適合した住宅とはどのような住宅か」「日本の自然素材をこれからの住宅にいかに取り入れるか」そんなことをコンセプトにいわば実験住宅として自宅を建て続けたのだとか。この「聴竹居」はいわば集大成という訳なんですね。全館空調の先駆け(しかも電気を使わずに自然に)ともいえる手法を取り入れたり。当時は極めて斬新であっただろうキッチン内部の工夫など、もうすべてがお見事としかいえません!
素晴らしい建築と今を生きる素晴らしいクリエーターの仕事を同時に味わうことができた至福の時間でした。
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