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2018/03/02

カーリング女子の言葉に深くうなづく

数日前にオリンピックで銅メダルを獲得したカーリングチーム女子の吉田氏のコメントをTwitter上で目にしました。

「この町、何もないよね。小さい頃はここにいたら夢はかなわないんじゃないかと思ってました。でも今は、この町じゃなきゃ夢は叶わなかったと思います」

なんだかすごくいいな~と思いませんか?こういうのって地方で頑張っているいろんな分野の子供たちにとってすごく励みになる言葉ですよね。小さな子供でなくても地方で頑張っている私のようなオバサンだって十分に胸に迫ってくる言葉ですもの(笑)

話は飛びますがアートを仕事にしてから「資金が潤沢にあればいいな~」より「資金がなくてよかった~」の想いの方が実は強くなってきました。もちろんお金があればあったに越したことはなくて、スペースを借りたり、海外のアートフェア―に頻繁に出かけたり、なにより若手作家の作品をどんどん買って応援するということも簡単にできるでしょう。でも私の場合お金があったら深く考える前にギャラリーとかやっちゃって「もうしんどい~こんなん嫌~」とか言ってたに違いない(笑)

お金がないからこそ仕事上での次の動き方や戦略といったことをものすご~~く考えます。そのため都度軌道修正が必要になってくるんですが、それも良しとしています。さらにどうにかして経費を抑え、儲けを残し、次につなげるかという商売の原則みたいなものを感じ取り、この数年それを体にしみこませることができた気がします。

とはいえ、この仕事を始めて間もないころ、やはり大阪市内にスペースがないとちょっと恥ずかしいかしら?なんて見栄もあって、コーディネーター仲間が借りていた事務所を1年間だけシェアさせてもらったことがあります。窓が大きくてむかえにあるレトロなビルが借景となってちょっとNYっぽい感じのなかなか素敵な空間でした。間借りの立場とはいえ、ここでお客様とアートの打ち合わせができるなんてとちょっぴりワクワクしてしました。けれど意に反して打ち合わせ場所があることは私の仕事にとって上手く機能しなかったんです。たとえばそのスペースで5点ばかりの作品をお客様にプレゼンしても「もっと他のも観たい」と必ずなるんです。そうなると結局のところギャラリーにお連れしたリ、画像を追加で送ってもらったりと、打ち合わせ場所の意味を全く持たないものになってしまったからなんです。

結局市内で事務所を持つことはそれ以降考えることはなくなりました。その頃から事務所を持たずしてもパソコンさえあればどこでだって仕事ができるという風潮に世の中がだいぶとなってきていたので、まあ、その流れの中では自然だったといえます。

けれど東京なんかで「アートアドバイザーです」と名刺を出して挨拶した際、裏をひっくり返して住所を確認する相手が「アートアドバイザーとか言ってるけど奈良の田舎から来てるのか」と明らかに思っている様子にはやはり嫌な気がしました。でも一方でそれを面白がっている自分もいて段々と愉快な気持ちになってきたんです。これって相手の出方次第で信用できる仕事相手になるかどうかを見極めることができるじゃないって。田舎であろうがどこであろうが私を信用して仕事をする気があるのかないのかを瞬時につかみ取ることができる、、、「田舎の住所はこりゃなかなか使えるわ」ってね(笑)

もちろんアーティストならどこに住んでいてもOKな訳で、アートの分野以外でも私が奈良の特産物を都会に広めるため頑張っているならそれもOKなんでしょうけどね。

田舎に住んでいるからこそ深い洞察力が得られる。資金がないからこそ計画をしっかり練ることができる。

ネガティブな要因をどうポジティブな思考へを発展させていくかはちょっとしたチャレンジですね。カーリング女子の言葉に改めて励まされた感じがします。やっぱり若くてもメダリストの言葉はすごいよな。。。



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