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2018/02/27

心の風景を映し出すもの

昨年秋の大阪でのフェア、東京でのイベントと続き、ありがたいことに多くのお客様のアート選びに深く関わらせていただくことができました。そしてお客様の一つ一つのアートへの想いというものに以前にもまして私自身がより真剣に向かい合うことができるようになった気がします。ここ最近作品の印象、タイトルといったものがまさに今のお客様の心情だと思えるような出来事が続いたからかもしれません。

先日のイベントでも「10年後」というタイトルの作品をファーストピースでお買い求めいただいたとても可愛らしい若い女性がいらっしゃいました。初めてお目にかかるその方がタイトルをポツリと呟かれた時になんだか胸がきゅんとして熱くなったのです。どんな10年後の風景が彼女の中に今あるんだろうって。

また別の方はタヒチの新婚旅行で見たサンセットのイメージを作品の中に見出され、そんな幸せな記憶が作品を通して蘇ってきたことに私も嬉しくなってしまうといった出来事もありました。他にも絵の中に見つけた色や筆遣いにそれぞれのお客様の記憶や今の心情と言ったものが重なっているであろう瞬間に触れる度に小さな感動を覚えたのです。

もしかするとタイトルだって制作意図だって作家の想いとずれているかもしれません。けれどそれらについては後から知ってもいい訳で、まずはご自身が作品をどうとらえるかが大事だとつくづく思います。

さて先週の日曜日秋のイベントでお決め頂いた作品を納品してきました。

IMG_0621 (433x500)

すでにたくさんの作品をお持ちのT美さんがコレクションに加えたのは鳥が羽ばたく様子を臨場感たっぷりに、しかもステンレスミラーを使って表現した作品です。

IMG_0620 (500x500)

T美さんとのお付き合いもすでに10年を過ぎお客様とアドバイザーという関係を越え、とても仲良くさせていただいています。そんなT美さんのお母様が昨年末にお母様が天国に旅立たれました。とても華やかでお綺麗で明るく、まさに大輪の薔薇のような方で、いつもお目にかかるのを楽しみにしていました。そんな悲しい出来事を挟んでの納品だったのですが、設置が終わった時、作品の光景とT美さんの心情がなんとなくリンクしたような不思議な感じでした。最愛のお母様の旅立ちとこれからのT美さんが力強く羽ばたいていく両方のイメージが私の中でもぴたりと合わさったのです。

なので帰宅してからT美さんから「ファーストピースを迎えた時のように心が躍っている」とラインが届いたときには本当に嬉しく感動しました。

その人が選ぶアートはその人自身の心の風景でもあるのだ

今更ながらそんな風に思えます。



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