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2015/04/11

大﨑のぶゆき-Display of surface-「不可視/可視/未可視」~galerie16

のっけからすみません、、、こちらの展覧会も今日土曜日まででした。東京や京都のギャラリー巡りをするときはできるだけ興味のある展覧会が重なっている時期を選びます。そうなると必然的にもう終わりかけ、もしくはオープニングを迎えたばかりというご紹介が入り混じってしまうのです。。。

さて今回の大﨑のぶゆき氏展とても興味深かったです。しかも大﨑氏がちょうど在廊なさっていたので作品についてじっくり解説を頂きさらに「ほほ~~~ふむふむ~~~いや~おもしろい!」となりました。(←なにそれ、笑)まずは自分一人で作品に向かいますが、展示されているのはほぼ白のキャンバスばかり。そして会場の真ん中に銀の指紋だらけになったカフカの「城」が一冊。。。

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この本から「はは~ん」となる訳です。私もこの本を読んだのかどうだったのかその時すぐに思い出せなかったのですがストーリーはぼんやり浮かんできました。(つうことは読んでたのか、ワタシ、、、)とある寒村の城に雇われた測量士Kがいつまで経っても城を訪問することができない、とかなんとかそんな感じのお話。なんだか不思議~な小説だったような、ま、カフカですからね。。。

そしてもう一つこの展覧会の核となっているのが、油画の技法材料の研究者の居力でできた100年もつであろう「絵の支持体」つまりキャンバス。そこになんとワセリン、これまたつまりですね”ハンドクリーム”で「城」の中の登場人物やら風景を描いているんです。もう幾重にも「はは~ん。ほほ~~。なるほど。」でしょ???

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で、刑事ドラマによくあるシーンで鑑識が犯人の指紋がついている場所に、粉を振りかけてる場面があるじゃないですか?同じくこのキャンバスに銀粉を振りかけると、、、ワセリンに付着し描かれている絵が姿を現すのです!!!「もう、なに~~~!?」でしょ???これはお城です。

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透明のワセリンで描いているから作家自身もうまく表現できているか心配だったんですって。(なんかエア絵画て感じ?)この説明をすべて聞いた後、展覧会のタイトル「不可視/可視/未可視」のタイトルがすとんと腑に落ち、絵画とイメージの関係をモチーフにしているというこのインスタレーションの持つ意味を理解することができるのです。

さらには地面に置いているときは物質だけど、壁にかかると作品、絵画と言う認識になる、それが表現されているのがこちら。同じキャンバスでも台に飾られている作品はワセリンで描かれており作品タイトルもあるのだけれど、地面にあるのはなにも描かれていないし、もちろんタイトルもない。でも一見するとどっちも同じに見えるのです。

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キャンバスを作成しているところやワセリンで制作しているところの映像もそれぞれに流れていて、それらと併せて鑑賞していると気づかないうちにくるくると何度も会場内を回っていました。

文庫本は制作中にずっと読んでいてそこに同じく銀粉を振りかけてその痕跡を残したのだそう。銀粉をふりかけていない作品はこの先どうなるのか???ワセリンは油なので長い年月を経ると浮き上がってくるんですって!なんか”あぶり出し”みたい。

一つの展覧会を鑑賞するだけで普段考えることのない様々な事象を知ることができるなんて、ホント現代アートって面白すぎる!!!そう思いません???
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