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2014/09/07

せいのもとで lifescape~資生堂ギャラリー

日本人女性にとって馴染みの深いブランドの一つである資生堂。でもその社名の由来を知る人はどのくらいいるでしょうか?もちろん私だって知りませんでした。

”資生堂”の社名は中国の「易経」の一節「至哉坤厳 万物資生」から採ったもので「すべてのものは大地の恵みから生まれる」ことを意味しているのだとか。この「万物資生」の世界観を見事に表現した素晴らしい展覧会が資生堂ギャラリーで始まりました。

今回の展覧会タイトル「せいのもとで」を命名したのはゲストキュレーターである須田悦弘氏。こちらにも「命の源」という意味が込められているそうですが、たった6文字なのに多くの言葉や思いが凝縮された上、目にも美しく耳にも心地よく響くタイトルと思いませんか?
「せいのもとで」って、、、そしてそしてなによりすごいのは出展なさっている方々です。

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草木染の人間国宝志村ふくみ氏と洋子氏の母娘、銀閣寺慈照寺の花方 珠寶氏、現代アートの世界からは宮島達男氏、クリスティアーネ・レーア氏、そしてもちろん須田氏ご本人の作品も出展されています。レセプションパーティーで6名が並ばれたところをパチリ。それぞれの方がそのまま創り出す世界を体現なさっているかのような凛とした佇まいです。

最初この企画の情報をちらっと耳にしたときいったいどんな風な展覧会になるのか想像もつきませんでした。だってデジタルカウンターを用いた宮島氏の作品と草木染の作品が同じ空間に共存するなんて、、、

ところが展示空間に入ると組み合わせがどうだとか、分野が違うとか、そんなつまらないことは全く頭から飛んでしまいます。写真NGのため説明は難しいのですが、これはぜったい見逃せない展覧会です!久しぶりに感動の鳥肌(笑)!特に珠寶氏の立て花の前ではもう動けなくなっちゃいました。やはり生きているものには圧倒的な強さがあるのだと再認識。(会期中はお花の展示はどうなるんだろ?)

そんな中に並ぶクリスティアーネ氏の展示作品を観ていると、彼女の作品を7月に私のイベントでご紹介できたこと、さらには素晴らしいお客様のもとに作品がお嫁入りしたことがとても誇らしく思えてきました。今回は馬の毛を使ったインスタレーション制作のためたった3日間の日本滞在だったクリスティーネ氏。来年の日本での発表の機会も今から待ち遠しくてたまりません。

会期は10月12日迄。必見!

あっ!行かれる方に一言。須田氏の作品は自力で全部を見つけるのは不可能と思った方が良いです。私はズルをして受付の女性に無理やり聞き出しました(笑)。



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