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2019/07/13

やっとパリのお話

ベネチアの話が長くなりやっとパリです。ここ数年飛行機の乗り継ぎで通過するだけだったので実に久しぶりのパリ。もはや私のライフワークともいえるフランス語レッスンにおいても「なんで私フランス語習ってんですかね?」とフランス人に一番聞いてはいけない質問をして先生を困惑させてこともありました。けれど続けてるってすごいことですね。ツーリストとしての簡単なやり取りだったら「いや~ん!全部わかるや~ん!やっててよかったフランス語」でした。そんなお話はどうでもいですね。。。

今回パリに立ち寄ったのはいくつか目的がありました。そのうちの一つが昨年夏にオープンしたジャコメッティ・インスティテュートに行くこと。ここは元々アトリエのあった場所ではないのですがアトリエのあったモンパルナス界隈にある建物内にジャコメッティのアトリエが再現されており、同時に企画展も開催されています。ちょっと不便なところにあるのでホテルからウーバーでサクッと移動。カルティエ財団現代美術館のご近所さんです。

入っですぐ硝子張りの空間の中に再現されたアトリエが。

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そして階段を上がっていくと、、、

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この様子は階段を上がっていくにつれ感動のクライマックスを迎える私です。あ~思い出しても鳥肌!

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こちらの建物は1913年に装飾家ポール・フォロのアトリエとして建てられたものでアール・ヌーヴォーからアール・デコに移行する感じのスタイルの内装でどのディテールも美しい。天窓からは燦々と自然光が降り注ぎ空間をさらに輝かせています。

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私たちが訪れた時は1920年代にジャコメッティの恋人であったフローラ・メイヨにスポットをあてた展覧会を開催していました。

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この映像作品日本で見たんだけどいつだっけなあ???

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そしてここでの”なりきりジャコメッティ”は当然ながら力が入ります。テイク10を超えて生まれたこの写真!マーベラス!

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2019/07/10

銀座蔦屋書店に奥村くみ選書コーナーができました!


パリのお話の前にちょこっとお知らせです。銀座蔦屋書店内でトークイベントに先駆け私の選書コーナーを作っていただきました!奥村チョイスの20冊が私の2冊の本と一緒に並んでいます。読んできた本を紹介するのは自分の内面まで公開するようでちょっぴり恥ずかしかったのですが、往年の文学少女に本の神様が与えてくださった素晴らしい機会と思い、心を込めて選ばせていただきました。



先に書いたように本の趣味というのはその人自身。なので恥ずかしさもあってブログを始めたときには好きな本を語ることはあえてしませんでした。でも年齢を重ねるうちなんか構えなくてもいいんじゃないかと思うようになり、本のネタも普通に取り上げるようになりました。今ではインスタグラム上でも #奥村的読書生活 を付けて読書録代わりにしています。

銀座蔦屋書店のスタッフの方は私のインスタをフォローしてくださっていて、そのハッシュタグもご覧になって今回のお話を持ってきてくださったのです。トークイベントに向けてとても丁寧にいろんなことを考えてくださっている事に、ただひたすらありがたく感謝の気持ちでいっぱいになります。


最初に「どんなジャンルでも構いません。自由に選んでください」と言っていただき張り切って「三浦しをん氏入れたいな~高田郁氏?西加奈子氏もいれちゃう?」となったらもうしっちゃかめっちゃか💦なのでここはアート括りでいこうと割り切って選ぶことに。

「アートと暮らす日々」でも紹介していた本を数冊、その他のアート関連本、なにかしらアートに絡んでいる本、、、そんな本を中心に選び終わった頃、ある方から「10代の多感な時期にどんな本を読んでいたか知りたい」と言われました。そっか~なるほど~となり本を追加。10代の頃はもう乱読時代だったので10代後半に読んだサリンジャー作品、そしてそれ以降どっぷりハマることになるジョン・アービング作品を選んでみました。アービング作品の中では比較的地味な「オウエンのために祈りを」を選んだのですがなんと絶版!なので代わりに「ホテル・ニューハンプシャー」か「未亡人の一年」が並ぶ予定です。(まだ全部本が揃っていないそうなので)自分の選書コーナーが本屋さん、しかもあの蔦屋書店にできるなんて夢のようです!

2冊目が出てからアマゾンレビューに人格攻撃ともいえるものが投稿され、それを書いた人は一冊目の時もそれはひどいことを書いてきた人と同一人物であることがわかりました。1冊目の時にこんな本読むべきじゃないと言いながら2冊目を読んでいるあたりなんだかな~と思います。本への批判や批評はきちんと受けますが本を愛してきたものとしては言葉を武器として使うことが許せないのです。

それと相反して私がとても尊敬している石屋町ギャラリーの指山氏から昨日丁寧な本の感想が届きました。そこには「一般の方、アート好きな方両方にとって自然と入っていける必読書です」とありました。言葉は武器にもなるけれど、ときおり形のない特別なギフトになることだってあります。以前にもいくつか氏から言葉のギフトをいただいたことがあり、それらはアートの仕事を始めてからくじけそうになった時にいつも心の中で温かく私を励ましてくれました。

今回の2つの出来事で私は言葉をギフトとして贈ることができる人になりたいと改めて思いました。

自分が本を出す立場になってわかったことがたくさんあります。そんな経験を踏まえ今まで私を育んでくれた本を生み出してくれた筆者たち、本に関った多くの人々を深く深くレスペクトしながら今回の本を選びました。お時間ございましたらどうぞお立ち寄りくださいませ。



2019/07/08

ベネチア2019(8)

これでベネチアラストです。ラストはこってりフォルチュニ美術館の写真をドッバ~とまいります。

こちらの美術館にはこの館の最後の主であった芸術家マリアノ・フォルチュニによって生まれた絵画、テキスタイル、写真、絵画などのコレクションが収められています。前も訪れたことがあるけれど、ちょっぴりおっかなくてここに入ると帰る時になんか背中にしょってきそうでビクビクなんですが、まあ~建物はものすごいです。すご過ぎてこわいっていうのもあるのかな?

ちょうど7月6日から三菱一号館美術館で「マリアノ・フォルチュニ 織りなすデザイン展」が始まっており、そちらのサイトでこちらの美術館の紹介動画が流れていますのでご興味のある方ご覧になってくださいね。

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現在フォルチュニ氏のコレクション展と同時に韓国単色画のアーティスト尹亨根(ユン・ヒョングン)氏の展覧会が開催されています。

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という訳で写真はこってり~、こってり~の中にシンプル~という感じになっております。

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フォルチュニ氏がこのお屋敷の窓から見ていた風景も今とさほど変わりがないのでしょう。やっぱりすごいな、ベネチア。

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尹氏のアトリエも再現されていてこのブースに入るとなんだか落ち着く。

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建物内あっちこっちの紹介でごめんなさい。最上階のこちら側スペースは当時工房として使われていた名残があります。

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今回のまりちゃん撮影の写真の中でも秀逸なショットがこちら!タイトルは「なりきりジャコメッティ」
そしてパリに移動してもなりきりジャコメッティ遊びで盛り上がる。。。パリに続く。

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2019/07/03

ベネチア2019(7)

すみません、ぷっつり途絶えていて💦もうパリいっていいですか?ジャコメッティインスティテュートの話しちゃっていいですか?
でもワタシ結構真面目なとこあるんでベネチア最後までやり遂げます。

ベネチアビエンナーレ2019のテーマは「May You Live in Interesting Times」数奇な時代を生き抜けられますように。毎回私の一番好きな展示を選ぶんだけど今回は特になし。個人的な好みの問題ですね、これは。でもやっぱりビエンナーレはすごくてどの展示も国の威信をかけてるレベル(特にジャルディーニ会場は)で圧巻です。こうなるともう好みとかの問題は吹っ飛ぶわけなんですが、そこはほれやはり私的な好みが、、、

でも同行してくれたまりちゃんに気になる展示はしっかり押さえてもらったのでどば~っといきます。ホント、どば~っよ!

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こんなこともしちゃったりして、、、

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もうどの展示がどこの国のパビリオンだったかも記憶が定かでない。

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スクロールもお疲れのことと思いますがもうちょいいきます。。。

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この水の上にビニルのシートを張った体験型アートでかなり遊べた。ポヨ~ン、ポヨヨ~ンて感じの浮遊感がたまらない。

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この不思議な写真は池田亮司氏の展示空間でパシャリしてもらもの。真っ白な空間に蛍光灯でサングラス無しでは中で過ごせない!

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アルセナーレ会場の外では不法移民を乗せて北アフリカのリビアからイタリアに向かう途中に沈没した密航船が展示されています。乗っていた約800名が死亡したというこの船を不法移民問題の深刻さを問いかけるとして展示しているのはあまりに直接的で個人的には好きではないのだけれど、海外における政治と現代アートの密接な関わりを感じずにはいられません。

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歩き疲れた上に重度の花粉症を発症し(この時もまだ花粉症になったことに気づいていない)ぐったりのワタシ。

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