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2017/06/30

2番手を目指します!

*今年の奧村アートフェアは10月21・22日。Save the date!!!アートビギナー大歓迎*

今週から始まった壁紙とカーペットの工事が思った以上に大がかりなものとなり我が家は大変なことになっています。思うように動きが取れず今朝も朝からグラスを2個割ってキ~~~ッ!けれどこんな蒸し暑い中頑張ってくれている職人さんの苦労を思えば多少の不自由はなんてことはありません。私は職人さんの作業を見るのが大好きなんでず~っと眺めてたいんだけど、邪魔になるし監視してるみたいだから、仕事部屋に閉じこもってひっそりしてます。しかも内装会社の社長がいったい何を耳打ちしたのか若い職人さんたちが明らか私にビビっている気がするんです。気のせいならいいんですけどね、、、

えっと、話が横に逸れてきました。そんなカオスな我が家を脱出し昨日はお客様の元にアートをお届けにあがりました。白い空間に爽やかな色味の作品が加わった途端空気が変わりぱっと華やぎます。そう「決まった!」瞬間です。

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玄関ホールのすぐ左横には奥様が書道教室をなさるご予定の和室があるため、その導入部として平体文枝氏の少し和を感じる作品を設置しました。また空間が退屈にならないようシルクスクリーン、ペインティングといった違ったタイプの作品を選んでいます。今までこのような抽象作品をお持ちになられたことのないご夫妻にとってはとても新鮮だったようで大変喜んでいただけました。何度納品してもアートが入る感動は私にとっても新鮮です。

さて今年はアート業界にとっては特別な年。それはベネチアヴィエンナーレ、ドクメンタ、ミュンスターが重なった当たり年だったからです。私はというとあえてそれらに背を向け?ここ最近3回続けて訪れていたヴィエンナーレも今回はパス。IGやFBで上がってくるフィードに涎垂らしてました。

海外の大きなアートフェアやアートイベントから帰ってくるともう本当に打ちのめされちゃって毎回しばらく立ち直れません。所詮わたしのやってることなんてさ、、、て。でも今回の当たり年を見送りじっくり自分の仕事を見つめ直すと「2番手でいいやん」とゆったり構えてられる自分がいるんです。

以前FOXEYの前田義子氏のエッセイの中でご自身はファッション界の2番手でいいとかいったようなことを言っておられました。それを読んだ時はもう十分に成功なさっているのにと不思議に思いましたが、今ならなんとなくその意味がわかるような気がします。

私はこの先日本のアート界のトップを走っておられる方と繋がることはないしそんな中で知られることもないでしょう。10年以上やってきて繋がる気配もないから、、、(笑)でもしっかりと2番手(て、さっきから言ってるけどまだ2番手にもなってないやん!?3?4?5くらい??)の位置にいて昨日みたいにアートをコツコツ納品してアートファンを増やしていくことこそ私の天命なんだとここへきて前向きに強く思います。なんだろう、こう卑下してるっていうじゃなくて本当にポジティブに2番手を目指したいっていうか。。。そう「ビバ2番手!」ですよ!アート業界で認められずとも前田氏みたいにクライアントの方だけをしっかり向いた2番手になりたいんです。

”中途半端を極める”に”ビバ2番手”、、、ここのところブログでの迷言続いておりますが、いったい私はどこへいく?

ええ、ええ、アートの神様のお導きに従いますわっ!!!

2017/06/27

香りのお話

空間をリセットするには空気をよどませないことも大切。朝一番の換気はもちろんのことですが、香りも大切です。そのお家の香りって確実にあって、とても心地よい場合もあれば、その逆もありますよね。香りもそのお住まいの印象を左右することは皆さんもよ~くご存じだと思います。

私は長らくディフューザーとお香を用途に合わせて使っていました。前者は香りが爽やかですごく気に入っていたドットール・ヴェラニエスのジンジャー&ライム、後者は「べにや無何有」でホールに使われていた堺薫明堂のつきのわ。香水と同じく私は強い香りが大の苦手ですが、この2つはそんな私の鼻に優しく?何度リピート買いしたことでしょう。

でもここ最近思うところあってディフューザーを使うことをやめました。マメにスティックを逆さにし、香りの調整を行っていたのですが、どうにも空気が停滞しているような気がしてきたんです。人様のお家に伺った時もお店に入った時もその数時間前に訪れる人のために焚かれたお香ってとても清々しくてありがたく感じます。もちろん空気の停滞感はゼロです。今更ですがそんなことに気づいて「空間を止まらせないためにはお香だ」とふと思ったのです。

焚いてからしばらく空間にお香の香りがふんわり残っているのって大好き。その香りの与える優しくも凛とした空気感がたまりません。

さてちょっと困ったのが水廻り。同じ香りのお香を焚くのも嫌だし、かといってここだけディフューザーや香り付キャンドルを置くと狭い空間だけにさらに空気が停滞する??? で、解決法を見つけました。大好きなドットール・ヴェラニエスのジンジャー&ライムの香りをここで復活させることにしたんです。どうやって??それは同じ香りのフレグランスシートをタオル収納にしのばせること。(このシートは昔一度ここで登場してますね)そうすることによって空間にふんわりとした良い香りを残しながらもタオルを変える度に新鮮な気持ちも味わえるからです。

もちろんディフューザーの方がライフスタイルに合っておられる方も多いことでしょう。最近ではさらにいろんな香りのものも出ていていろいろ試すことができますものね。今日の話はあくまで”お香主義者”である私のこだわりです(笑)

いずれにしても香水がその人を表すのと同様に住まいの香りもとても大切です。ぶれない香り選びをしてインテリアの好みをリンクさせましょう!!




2017/06/26

10のインテリア雑貨より一つのアートを

先週は東京でなげいれのお稽古。毎回先生の手直しを眺めていると「決まった!」と思える瞬間をとらえることができます。花や草の位置をほんの数ミリ上にあるいは下に動かす、花の角度を微妙に変える、そんな動作を先生が繰り返しているとある一瞬”ぴたり”という音がするかのように明らかに空気が変わるのです。この感覚は空間にアートを納めた瞬間にどこか似ていて、目には見えずとも空気が振動するような感じで本当に不思議です。

インテリアに”冷たい”緊張感は必要ありませんが、”程よい”緊張感を持つことは個人的には大好きです。背筋の伸びる空気感とでもいいましょうか。あ、でも私自身はいつも家でぴしっとしてる訳ではありませんよ💦結構だら~ってしてます(笑)

よく自宅のインテリアをなんとかしたい、とかセンスアップしたいとか、そんな声をお聴きます。その場合ほとんどの方は新たなインテリアグッズを購入し気分を変えたり、今どき感を出そうとしたり、そんな風にインテリアに向き合うでしょう。でも無意味になにかを買い足しても「決まった!」という感覚にはたどり着けません。

まずはよく私が言うように「家の中の変なものをなくす」を始め土台を整えます。お化粧に例えると化粧崩れした顔にまたファンデーションやアイシャドウを重ねてもまた崩れていくだけ。第一美しくない。

そして整えた空間にインテリア雑貨を買う?それは絶対にNO!です。インテリア雑貨は所詮雑貨でしかありません。私は雑貨を否定している訳ではなく、雑貨は名が示すようにそれ以上でもそれ以下でもないということなんです。なのでインテリア雑貨に空気が変わることまで期待してはいけないのです。

劇的に空気を変えるにはやはりアートしかありません。10個のインテリア雑貨を買うんだったら一つのアートを手に入れることを絶対的にお勧めします。結果的に価値のあるお金に使い方になるし、毎日の生活への素敵な投資です。それを飾った後、少し温かみが欲しいと思えばインテリア雑貨を買い足していけばいいのです。昨今それなりに洒落たインテリアグッズが安く購入できるお店が多くなり、皆さんもそちらについつい目がいくかもしれません。けれどそういうお店は若い女性たちに任せ、私たち大人女性は本物に囲まれた洗練されたライフスタイルを目指さしましょう!

「決まった!」と思う瞬間が多ければ多いほど女性は素敵になれると思います。ファッションだって「今日決まってる」とスタートする一日はなんだかワクワクしますよね?それと同じで毎日の暮らしもまずはアートを飾って「決まった!」という感覚を体にしみこませるのです。そうすれは日々のお花の活け方、グリーンの配置、そしてインテリア雑貨の置き方すべてが”決まっているのか、決まっていないのか”とわかるようになります。

「決まった!」と思える瞬間、「決まっている」状態をたくさん集めてみませんか?
私も貯蓄中、、、(笑)




2017/06/20

コレクターなの?

少し前にコレクターのムッシューとお話した際に「奥村さんもコレクターなんですか?」と尋ねられ、ちょっと返事に窮してしまいました。なぜかっていうと私は、、、

コレクターだけどコレクターじゃないからなんです。

昨日ここで飾っていた作品の点数についてお話しました。今からアートを買い求めようとなさっている方にとってはその点数から言えば十分にコレクターの域に達していると思われるかもしれません。一方すでにたくさんの作品をお持ちの方からすればまだピヨピヨ。。。

そのムッシューはある作家の作品に絞った素晴らしいコレクション形成をなさっているため、そのまま企画展が開けるほど。本当のコレクターにはそういった覚悟というか気迫というかそんなものを感じます。あとコレクターと聞いて頭に真っ先に浮かぶのは審美眼を持ったとってもリッチな方(ここ重要!)が潤沢な資金を投入して一大コレクションを形成する、そういった昔から存在する”正しいコレクター”です。

そういうことから結論づけると私は全くもってコレクターではありません。ではなんなのか?

単なるアート好き

お気に入りのアートとずっと一緒にいたい、好きな作品に囲まれて生活したい、ただひたすらそれだけなんです。

あと性別のこともあるのではないでしょうか?何かを集めるという行為は男性特有のものに思えるのです。(これは私の意見なので、ごめんなさいね💦)もちろん現代アートの世界にだって女性のコレクターはおられますが圧倒的に男性の方が多い。小さい時から何かをせっせと集めてるのって”男の子”の特性みたいなもの。ちょっと前に流行ったポケモンのカードだって”男の子”が集めててみたいだし、、、

一方女性はあんまりそういった傾向がないようで、それはこの仕事をしていてもよく感じることです。(インテリアコーディネーター時代を振り返ってみてももそうだったな~何かを集めてるから陳列用の棚を作ってほしいといったような要望は男性からのみだった、、、)

もし私が億単位の宝くじに当たって運よくお気に入りの大物現代アート作家の作品を手に入れたとします。そうなっても届いた途端(すごい作品の場合届けてくれるのかしらね?笑)梱包外していつものようにとんかんとんかん金槌で壁に穴開けてすぐに飾っちゃうと思います。こっそりなんて隠しておけない!

でもね、正直ちょっと憧れるの、、、奥村フィルターで厳選されたすんばらしいコレクション、奥村コレクションを、、、

どなたかお金が有り余って困っておられる方、私にお任せしてくだされば素晴らしいコレクションにしてお戻しして差し上げてよ、、、

2017/06/19

魂の抜けた部屋

やっとカーペットの色も決まり、内装工事が今月末から始まります。そんな訳でアートを壁から外し、グリーンと一緒に工事をしない部屋に蟻んこのように少しずつ運ぶ日々。しかしまあ、アートを取り払った空間はなんと味気ないのでしょう!

私の頭に浮かんだのは魂の抜けた部屋というフレーズ。

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「インテリアには必ずアートを!」と普段叫び続けている私でさえ、アートの存在がインテリアに、もっというなら日常にどれほど重要なのかを改めて思い知ることになりました。IGなどでも建築家の手掛けた家や素敵な新築のお住まいの様子なんかをよく見かけますが「なんでアートがないんだろう?」と純粋に不思議に思うことが多々あります。アートとは作り手の想いや情熱が込められた魂の塊のようなもの。そう思うと魂のない空間はどんなに素晴らしくてもいささか味気のないものい思えてしまいます。絵のない家は単なるHOUSE、アートが入るとHOMEになるんだと大きな声で唱えたい!

今回絵を取り払って改めてその点数を数えたところ、リビング、ダイニング、玄関、階段、廊下、2F水廻り(今回の工事が発生する箇所)で計20点の作品が存在してました。季節で一部衣替えならぬ”アート替え”をするのであくまでこの時期に飾っているアートに限定しての点数です。少しずつ増えていたとはいえ、結構な数の作品を飾っているなあと自分でも感心します。そして20個の魂と一緒に暮らしてたってことなんですね。(あ、この表現、ちょっとホラー?笑)

けれど”アート替え”をまめに行っていることやそれぞれの作品が上手く引き合うよう配置しているので決してごちゃごちゃ感はありません。なので20点を超える作品があったことも気づかず、取り払ってみて初めてそれだけあったんだ~とびっくり。そういう意味からいえば私にとってアートは”付かず離れす”といったいい感じの距離感を保ちつつ、なくなってみて初めてその存在の大きさを知るといったさながら”空気”のような存在になっていた訳です。我ながら自然にそういうことできてたってちょっと嬉しい。

早く工事が終わってまたアートを飾りたい!でも新しい壁に穴を開けるのは少しは躊躇しちゃうかしら!?

いやいや、そこは、、、

No Hole, No Art!!でしょ(笑)